夏バテの季節です
涼しい日が続いた後に暑い日がやってくると、毎日暑い時よりも疲労感が増します。
ついついエアコンの設定温度が下がったり、扇風機の風量が強くなったり、冷たいものを飲食したり。
気が付くと体の中も外もガンガンに冷やしてしまっていたりしませんか?
従来の夏バテ
一般的に夏バテは暑い時期に起こすものです。
①暑さによる疲労や睡眠不足、それに伴う食欲不振
②大量の紫外線を浴びることで体内の活性酸素が増え、増えた活性酸素が体内の細胞を傷つけていくことによる疲労
昔ながらの『夏バテ』は主に暑さと強い紫外線が原因で起こる不調を指しています。
予防法としては
〇涼しい服装
〇日陰を利用
〇日傘・帽子の利用
〇日焼け止めの使用
〇エアコンや扇風機の適切な利用
〇食事(抗酸化作用のある栄養素を積極的にとる)
・抗酸化ビタミン
ビタミンAートマトやホウレンソウ・ピーマン・ブロッコリーなどの緑黄色野菜
ビタミンC-パプリカ・ブロッコリー・ジャガイモ・キウイ・柑橘類など
ビタミンEーゴマ・ナッツ類・カボチャ・アボカド・ウナギなど
・ポリフェノール
カテキンー緑茶・ほうじ茶・紅茶・ウーロン茶
ケルセチンータマネギ・アスパラガス・レタスなど
アントシアニンープルーン・ブルーベリー・柿など
〇アルコールはほどほどに
などがあげられます。
現代型の夏バテ
①温度差による自律神経の疲れ
文明の利器により真夏でも室内では涼しく過ごせる現代では季節の変わり目のような寒暖差が一日のうちに何回も訪れます。
体は暑ければ体温を下げるために汗をかき寒ければ筋肉を震わせて熱をつくります。あるいは皮膚血管を拡張させたり収縮させることで体の表面から熱を逃げやすくしたり逃げにくくしたりします。
これらは自律神経の働きによっておこる生理的な反応のため、意識して加減することはできません。
そして人間の体は5℃(諸説ありますがおおむね5~7℃)以上の温度変化に対応するのが苦手です。
気温が35℃前後の場所から26℃前後の場所へ何度も出入りする夏場は気温の日内変動が大きい状況といえ、気温の日内変動が多いということは自律神経が必要以上に酷使されている状況ともいえます。
連日繰り返される寒暖差に対応するうちに自律神経はどんどん疲れてしまいます。
②内臓の冷え
いつでもどこでも冷たいものが手に入る状況から、熱い季節は飲料でも食べ物でも冷えたものばかりに手が伸びて内臓を冷やしてしまいがちです。
夏は風物詩の冷やし中華やそうめん、かきごおり、他にもアイスコーヒーや冷えた麦茶など冷たくておいしいものをあげれば枚挙にいとまがないですよね。
汗をかくのをよしとしない風潮があるのか、熱いものを食べて汗をかくのを嫌がる方もいます。
冷たい飲み物・食べ物ばかり口にしていると内臓も冷えてしまいます。
胃腸の冷えは消化不良をおこしたり、便秘や下痢の原因にもなります。
また深部体温が下がる原因にもなります。
朝起きた時に脇の温度よりお腹の方がひんやりしている方は、『内蔵型冷え症』の可能性があります。
③冷房による冷え
薄着で冷房で冷えた環境に長時間いることや、汗をかいたまま急に冷房で冷えた環境に入ることで体熱が奪われ過ぎてしまうなど思っている以上に体が冷えていることがよくあります。
女性は筋肉が少なく熱の産生量が少ないため、男性より冷房が苦手な人が多く、カーディガンやひざ掛けで対応している方も多いのではないでしょうか。
これらはいずれも体のだるさや食欲不振、疲れやすさやイライラしやすいなど、体や気持ちの不調の原因になります。
予防法としては
〇外気温と室内との温度差をあけ過ぎない
〇定期的に換気する
〇ぬるめの湯船につかり温まる
冷えによる血行不良の改善やリラックス効果
〇積極的に温かい食べ物や飲み物をとる
〇首周りを冷やさないーストールやスカーフの使用
〇お腹を冷やさないー腹巻の使用
〇足元を冷やさないー靴下・ストッキング・レッグウォーマーの使用
〇体を動かし血流を良くする
〇カーディガンや羽織物などで調整する
〇食事はきちんと食べる
〇冷たいものは極力食べない、飲まない
〇十分な睡眠をとる
などがあげられます。
真夏の間の過ごし方や体調は、秋以降の疲れやすさや風邪の引きやすさなどに影響していきます。
自律神経の疲れや冷えによる夏バテは、原因の自覚がないまま何となく調子が悪いと感じている方もいます。
体の状態や自分の嗜好を意識して、夏バテせずに過ごしたいですね。
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